表 紙 紹 介(2010年4月号)

あまくさ晩柑


  【旬の香り】 

     

  元苦みの少ない和製グレープフルーツと呼ばれ、

            爽やかな美味しさが人気の秘密です。

 

 

 あまくさ晩柑は、天草で栽培された河内晩柑のことで、全国的には主に熊本県と愛媛県で栽培されています。

 果実の特徴は、果汁が多くジューシーで爽やかな酸味と甘さが、春から初夏にかけての最も美味しい柑橘のひとつです。3月末までに収穫した果実は、味が濃く果汁も多いのが特徴で、4月以降収穫した木成り果実は、サッパリとした風味が特徴です。

 生い立ちは、昭和10年に熊本市河内町で偶然に発見された文旦の一種で、発見地にちなんで「河内晩柑」と命名されました。 

 天草では昭和11年に天草市志柿町の有江金造氏が苗木30本を試作し、天草河内晩柑の元祖となりました。現在、樹齢70年以上の古木が数本残っており、樹高10mを超える大木となっていますが、果実品質はすこぶる良好で、多い時は1本で1,000kgの果実が実るそうです。

 また、天草では昭和21年から一部栽培が始まりましたが、当初樹勢旺盛で結実が悪く、後期落果で生産は安定しなかったため、本格的に普及したのは、昭和42年県晩柑適地調査事業で県内の適地調査や技術確立のため、牛深や新和で実証園が設置され、温州みかんの価格低迷の影響もあり、天草各地で集団産地形成が行われました。

 

 

 【旬をいただく】

       あまくさ晩柑ゼリー

         

     あまくさ晩柑の爽やかな香りをそのままゼリーに!

   さっぱりとした後口は、食後のデザートにぴったりです。

《材料》ゼリー型1個分

あまくさ晩柑の果汁 1000cc(晩柑約10個分)/水 200cc/砂糖 130g/ゼリーの素 大さじ6

《作り方》

@あまくさ晩柑をしぼり、種などを除く。

A果汁と水を鍋に入れ、火にかけ人肌程度に温める。

B温まったら弱火にし、砂糖とゼリーの素を混ぜたものを少しずつ入れ、だまにな らにようよく混ぜる。この時、沸騰しないように注意する。

Cきれいに混ざったらあら熱を取り、固まらないうちに型に入れ、冷蔵庫で冷やし て食べる。

☆絞った後の晩柑の皮からじょうのう膜(中の袋の部分)を取り除き、そこにゼリーを流し入れ固めると、本物のみかんのように切って出すことができます。

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