【旬の香り】
元苦みの少ない和製グレープフルーツと呼ばれ、
爽やかな美味しさが人気の秘密です。
あまくさ晩柑は、天草で栽培された河内晩柑のことで、全国的には主に熊本県と愛媛県で栽培されています。
果実の特徴は、果汁が多くジューシーで爽やかな酸味と甘さが、春から初夏にかけての最も美味しい柑橘のひとつです。3月末までに収穫した果実は、味が濃く果汁も多いのが特徴で、4月以降収穫した木成り果実は、サッパリとした風味が特徴です。
生い立ちは、昭和10年に熊本市河内町で偶然に発見された文旦の一種で、発見地にちなんで「河内晩柑」と命名されました。
天草では昭和11年に天草市志柿町の有江金造氏が苗木30本を試作し、天草河内晩柑の元祖となりました。現在、樹齢70年以上の古木が数本残っており、樹高10mを超える大木となっていますが、果実品質はすこぶる良好で、多い時は1本で1,000kgの果実が実るそうです。
また、天草では昭和21年から一部栽培が始まりましたが、当初樹勢旺盛で結実が悪く、後期落果で生産は安定しなかったため、本格的に普及したのは、昭和42年県晩柑適地調査事業で県内の適地調査や技術確立のため、牛深や新和で実証園が設置され、温州みかんの価格低迷の影響もあり、天草各地で集団産地形成が行われました。
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