−この地に生きる−

あまくさ人


安心・安全な農産物づくりに取り組んでいるあまくさの人びとを紹介。

その魅力に迫ります!!


 

有明町

 

 みつざき しゅういち

 光ア 修一さん(53)

      ともこ

     友子さん(54)

☆デコポン(施設・露地)や清見、河内晩柑、早生温州、パール柑合わせて2fを栽培。

その他水稲(45e)や甘長とうがらし(10e)にんにく(8e)なども栽培。

  この冬最も寒くなった1月中旬。「今週末にはまた雪が降る予報が出ていたので、それまでに露地物の収穫を終わらせたいと思っています」と、デコポンの収穫に励む光アさん夫妻にインタビューしました。 (取材日:平成23年1月13日)

 

―就農されたきっかけは何ですか。 またデコポンの栽培を始められたきっかけは?

 【修一さん】 私は学校卒業後、会社に就職する予定でしたが、もともと家がみかんを生産している農家で家の都合があり、家の後を継ぐことになりました。

【友子さん】 私は初め会社に努めており、10年前から手伝っています。

今直売所等ではデコポンをはじめみかんがたくさん並んでいますが、光アさんも収穫や出荷でお忙しいのでは?。

 【修一さん】 そうですね、年内に加温物の収穫が終わり、1月4日から露地の収穫を始めました。少し遅いようですが、酸がぬけるまで少し様子を見て待っていました。今週末(1月15・16日)にはまた雪が降ると予報が出ていましたので、今週中には終わらせたいと思っています。その後屋根掛けの収穫を行います。

では現在の1日のお仕事の流れを教えて下さい。

【修一さん】 朝から夕方まで収穫です。園地で収穫した果実をある程度選別し、夜貯蔵庫に並べる作業を行います。

―12月下旬から寒い日が続き、天草地域では数十年ぶりの積雪量を観測しましたが、被害はありませんでしたか?

【修一さん】有明では雪と雨が混じっていましたので、そこまで被害はなく助かりましたが、下島の方では大変だったようですね。雪の重みでハウスがつぶれたりしたようです。

今作は雪よりイノシシやヒヨドリなどの被害が深刻です。昨年の倍は被害にあっているのではないでしょうか。イノシシは果実を食べるだけでなく枝を折ってしまいます。直径10aもある枝を折っておりびっくりしました。ヒヨドリによる食害も、これまでで最も大きくなっています。河内晩柑は食べず、デコポンや温州みかんばかり食べられます。様々な策を講じますが、すぐ効かなくなります。なかなか難しい問題ですね。

【友子さん】上はヒヨドリ、下はイノシシに食べられ、地面にはかじられたみかんがいっぱい落ちているのを見ると悲しくなりますよ。

年々増え、様々な作物に影響が出ているようですね。他にもデコポンを栽培する上で大変なこと・注意しなければならない事は何ですか?

【修一さん】デコポンは、花がついても実がとまらない『生理落果』が多い品種です。その時に乾燥させず、いかに留めるかが一番難しいところです。

 後は栽培歴通りに出来ればうまく行くのですが、天候や災害などで1つでもずれると難しくなります。

 

では光アさんがデコポンを栽培する上で工夫していることやこだわっていることは何ですか?

【修一さん】 これは母から教わったことですが、地表近くにある表層根を大切にすることです。表層根が良くなければ、酸も抜けないし糖も上がらない。根を大切にするため、園地前面に除草剤を使いません。その分除草作業に手間はかかりますが、おいしいみかんを作るためなら、苦労を惜しみません。

農業をしていてよかったと思うこと、または嬉しかったことは何ですか?

【修一さん】 自分が農業を始めて定植した木が3年後、初めて実を付けた時はとても嬉しかったです。今でも忘れられません。

 

反対に大変なことは何ですか?

【修一さん】 なかなか価格が上がらないので、経費を押さえなくてはならないのですが、抑え過ぎて品質を落とすわけにもいきません。そこの見極めが難しく、まだまだ研究の余地がある所ですね。その上で@秀品率をあげること、A単収の向上を目指し、考えながら作業を行っています。

友子さんは会社にお勤めだったということですが、農業はいかがですか?

【友子さん】肉体的に大変ですが、勤めのように時間に縛られることがありません。そこが大きな違いですね。

 昨年から、みかんの出荷が終わる6月以降の収入になるようにと、甘長とうがらしなど野菜の栽培を始めました。とにかく忙しかったです。

―今年も多忙な1年になると思われますが、今年の目標を教えて下さい。

【修一さん】 改植した加温デコポンを、今年初結果させることです。

―将来の夢・今後の目標は何ですか?

【友子さん】 面積を広げて収量をアップさせるというよりは、いいみかんを作りたいです。

【修一さん】 「うちのみかん」とわかるようなブランドというか、我が家の味を作りたいです。多くの消費者に喜んで食べてもらえるみかん作りに励みたいと思います。

     




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